<Spotify>オリジナル・ポッドキャストシリーズ「#聴くマガジン」の『TRANSIT VOICE 〜旅するポッドキャスト〜』。3月25日配信回のゲストは、詩人・翻訳家・比較文学研究者、最近は小説も書いていらっしゃる中村和恵さんです。
活動範囲が多岐にわたるため、ご自分の仕事は「言葉使い」だとおっしゃる中村さん。
トリニダード・トバゴやカリブ海の島々、南太平洋の国々、オーストラリアなど、イギリスやアメリカなどに植民地支配をされた歴史をもつ英語圏の文化を、横つらなりで見てこられました。
たくさんの著書・訳書がおありですが、読むと視野が広がるだけでなく、元気がみなぎってくるのが中村さんのエッセイの魔力です。テーマも「女」「食」「日本語」など幅広いですが、今回は「着るもの」に焦点をあてた『dress after dress クローゼットから始まる冒険』(平凡社) を参考図書に、「世界はめかさなくなっている?」というテーマでお話しました。
『dress after dressクローゼットから始まる冒険』 中村和恵著、平凡社
衣服をとおして、その土地の風土や暮らし、女性の身体や美醜への価値観についてを、ご自身の経験や色々な文学、映画を例にだしながら書かれている一冊。ブランドやデザイン、あるいは世界にさまざまある民族衣装といったファッションのとらえかたではなく、さらに俯瞰して、世界の仕組みから考えさせられます。
何を着るか、何を着たいか。その答えは「自分にとっての幸せは何か」を考えた先にあるものなのではないか。それは服だけではなくて、住む場所や、働き方にもつながるものですね。
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