5月30日は、ジャンヌ・ダルクの命日。1431年、3か月ほど続いた異端審問の末、彼女は火刑に処されました。
『火刑台のジャンヌ・ダルク』(エルミタージュ美術館蔵)
彼女が処刑されたのは、フランス北部の都市、ルーアン。ノルマンディー様式の木組みの家々が立ち並び、街全体が美術館ともいわれる古都です。
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処刑地には、彼女の名前のつけられたジャンヌ・ダルク教会がたたずみます。近代的な外観と、16世紀のものを使用した美しいステンドグラスが特徴です。屋根の形は、立ちのぼる火をイメージしているそう。
©Rob Oo
街の中心に構えるルーアン大聖堂は、フランスゴシック建築の傑作の一つです。聖堂内には、ジャンヌ・ダルクを描いたステンドグラスも。
荘厳な大聖堂は、かの代表的な印象派画家、クロード・モネをも惹きつけました。彼は中期、『ルーアン大聖堂』と題した連作を残しています。
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もう一つのシンボルが、金と紺の文字盤が目を引く大時計台。この天文時計は一本の針(短針)のみで、14世紀から時を刻み続けています。
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目にも楽しい小さな街を歩きながら、約600年がたってもなおフランスの人々に尊敬されるジャンヌ・ダルクの勇姿に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。