ハーブやフルーツ、ナッツがたっぷり
素材の味わいを活かした
アルメニアの素朴な料理

ロシアや中東、アジアなど多彩な文化を取り入れ、絶妙なセンスで融合させたコーカサスの食文化。美味しい料理を食べたいならコーカサス地方がおすすめと言われるほど、独自のアレンジがきいた必食の絶品料理ばかりです。ここではそんなグルメ国の中からアルメニアの代表的な料理を紹介します。

text=TRANSIT



味付けが薄めでヘルシーな味わい


農業や牧畜が盛んなアルメニアは新鮮な食材の宝庫。豊富なハーブやチーズ、そしてフルーツやナッツなどを複雑に組み合わせながらも、素材のおいしさを活かした絶妙なバランスが特徴だ。また、冬は厳しく、乾燥した気候のためドライフルーツや塩漬け肉などの保存食がよく使われる。食卓には必ずチーズが数種類並び、塩をかけたりチーズと一緒に食べたりすることで塩気を調節するため、ベースの料理自体は薄めの味つけでヘルシー。主食はパンで、ラバシュと呼ばれる肉などを包んで食べる巨大なクレープ状のものと、円形でふかふか、ちぎりながら食べるマトナカーシュというパンの2種類がよく見られる。 T62_P90_Armenia_2.jpg
©︎lovelypeace


●野菜料理、スープ


タブレ(Tabbouleh)

細かく刻んだトマトやキュウリなどの野菜とブルグル(ひき割り小麦)などを和えた定番サラダ。 T62_P90_Armenia_Ta.jpg
©︎TRANSIT

スパス(Spas)

ほんのり酸味のあるヨーグルトベースのスープ。押し麦や米が具材として入ることも。二日酔いにも最適。 T62_P90_Armenia_Sp.jpg
©︎TRANSIT


●肉料理


トルマ(Tolma)

肉だねを親指サイズに成形し、ブドウの葉で包んで煮込んだロールキャベツ的料理。他の野菜で包むことも。 T62_P90_Armenia_To.jpg
©︎TRANSIT

マンティ(Manti)

アルメニア版餃子は上部を閉じずに並べ、オーブンで焼くタイプ。ヨーグルトソースとどうぞ。 T62_P90_Armenia_Ma.jpg
©︎GeorgesDaya


●ご飯もの


ハリサ(Harissa)

ブルグルと鶏肉(羊肉)を大鍋で混ぜて作った、濃厚な粥。仕上げにバターを1片溶かすとさらに美味。 T62_P90_Armenia_Ha.jpg
©︎Ana_Malee


●スイーツ


ガタ(Gata)

砂糖やバターでできたフィリングを包んだ甘いパン。全土で食べられるがゲガルド修道院周辺のものが有名。 T62_P90_Armenia_Ga.jpg
©︎SpartakAvetisyan



TRANSIT62号ではここで紹介したアルメニア料理だけでなく、ジョージアやアゼルバイジャンの美食、そして8000年以上前から造られていたと言う世界最古のコーカサス・ワインについて紹介した企画もございます。ぜひ本誌もチェックしてみてください。

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