東インドの都市コルカタへ!
現地でしたい5つのこと
チャイの本場&スイーツ天国

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1773年から1911年もの間、英領時代を生きた東インド最大の都市コルカタ。ヴィクトリア・メモリアルをはじめとするイギリス風情が残る街でありながらも、さまざまな民族・宗教・文化などインドらしい多様性と混沌さがないまぜになった生活感溢れる街。

ここではそんなコルカタにまだ訪れたことがない方のためのトラベルガイドを紹介するとしよう。




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1690年にイギリス東インド会社がアジア貿易の拠点を置くまで、コルカタは3つの漁村があるにすぎない牧歌的な土地だった。コルカタ(Kolkata)とは、そのうちの1つであるカーリーカタ村にちなんでつけられたもの。統治時代には英語名のカルカッタ(Calcutta)と呼ばれ、2001年、ベンガル語のコルカタに改称された。街中にはヴィクトリア・メモリアルやセント・ポールズ大聖堂をはじめ、ハウラー駅やインド博物館など、当時の栄華を思わせる豪奢な建築群が残っている。

また、統治時代以前にこの地へ進出していたイスラームの雰囲気も色濃く、ムスリム街をはじめ至るところにモスクが点在。かと思えば街の一角にはヒンドゥー教の神が祀られ、さまざまな信仰のかたちに触れられるのもおもしろい。

ベンガル料理の本場でもあり、米と魚を主体にした郷土料理は馴染みやすい人も多いはず。食後は無尽蔵にある激甘スイーツでお口直しといってみたい。派手な観光地はないが、ありとあらゆる物体が通りを行き交う光景は、1秒たりとも見ていて飽きない。そして意外にも素朴で人懐っこい人びとの笑顔に癒やされ、気づけば虜になっているかも。

▶︎コルカタ基本情報

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▶︎アクセス

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▶︎物価

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#コルカタでしたい5つのこと!


1.チャイの歴史を知る。

イギリス統治時代の1823年、イギリス人冒険家ブルースが、北東部アッサム州で茶の自生種を発見。本来中国以外では難しいとされてきた茶の栽培がインドでも可能とわかると、イギリスは瞬く間に生産を拡大。1841年にはダージリン地方で中国種の栽培が始まり、中国種とアッサム種を交配して品種改良を進め、イギリス本国をはじめ世界中へ輸出されるようになる。

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しかし、当時の紅茶は上流貴族が楽しむ嗜好品。インドの市場に上質な茶葉が出回ることはなく、国内には生産工程で出るブロークン、ダストなどの低品質な茶葉だけが残り、それらを消費するために生まれたのがインドのチャイだった。苦味が強くストレートでは飲めなかったお茶が、ミルクやスパイスを合わせたことで国を代表する名物になったのだ。

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サダル・ストリートを北に進んだ路地にある屋台。スパイスが効いて美味。

とくに統治時代の首都であり、貿易の拠点でもあったコルカタには今でも多くのチャイ店(チャイ・ドゥカン)が軒を連ねる。街中の屋台では砂糖をまぶしたトーストやホットサンドなど英国式の朝ごはんもちらほら。イギリス統治時代に想いを馳せながら、コルカタならではの組み合わせを楽しみたい。

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マハトマ・ガンディー・ロード沿いの店。隣にある甘菓子のジャレビーやサモサとともに。


2.宗教の混沌に身を置く。

ヒンドゥー教社会にムガール帝国の支配が及び、イギリス統治時代にはユダヤ教やキリスト教が流入したコルカタは、多様な信仰が息づく宗教の坩堝。街を歩けばイスラームのモスク、ユダヤ教のシナゴーク、カトリックの教会、ヒンドゥーの神が鎮座する祠など、その多彩さを肌で感じることができる。

Cathedral of The Most Holy Rosary
▼13,15, Brabourne Rd, Pageya Patti St, Portuguese Church St, Bara Bazar, Kolkata
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ローマ・カトリック教会のコルカタの拠点である大聖堂。

なかでも訪れたいのは南コルカタのカーリー女神寺院。血と殺戮を好む戦いの女神への生贄として、日々ヤギの供犠が行われる。太鼓の合図とともにヤギの首と胴体が真っ二つにされる瞬間は、さまざまな信仰のかたちを知る貴重な機会に。

Kalighat Kali Temple
▼Anami Sangha, Kalighat, Kolkata
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インド中から信仰を集める〈カーリー女神寺院〉。


3.インド随一のスイーツ天国を堪能する。

イギリス統治下の首都としていち早く西洋化したコルカタは、インドいちスイーツの揃う街。ニューマーケットの中にあるコルカタ最古の洋菓子店〈Nahoum〉には、インドらしからぬジャム・タルトやチョコレートケーキ、フルーツケーキなど、優雅な菓子が勢揃い。

Nahoum
▼F20, Bertram St, New Market Area, Dharmatala, Taltala, Kolkata
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〈Nahoum〉のケーキ類。


一方、街中には至るところにベンガル菓子の店があり、ショーケースにはロシュ・ゴッラやチャムチャム、ラージボーグなどひと口サイズの郷土菓子がひしめいている。なかでもヨーグルトに甘みを加え、ひんやり固めたスイーツ「ミシュティ・ドイ」は、見つけたらマストで即買いしたい。

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カレッジ・ストリート周辺には菓子店が密集。


4.路地裏で職人の手仕事をのぞく。

カレッジ・ストリートをはさんでカルカッタ大学の反対側に、コルカタの喧騒を忘れさせるエリアがある。ピンク、黄色、黄緑、水色......色とりどりの家が狭い路地に立ち並び、開け放たれた扉の先には、黙々と手を動かす職人の姿が。

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ピンクと黄色、水色と黄緑など、色の組み合わせがかわいらしい建物が並ぶ。

ここはブックストリートのすぐ南。ベンガルを代表する大手出版社は大学周辺に集まっているが、この界隈にはインディペンデント系出版社〈Guruchandali〉や製本所、校閲所が点在している。うずたかく積まれた本の隙間で、職人が製本する様は一枚の絵のよう。路地裏散策を楽しみつつ、生きた出版文化を感じたい。

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本の壁に囲まれて黙々と製本作業をする職人。


5.掘り出し物を探して街をさまよう。

まずは中心部にあるニューマーケットへ。ヴィクトリアゴシック様式の壮大な建物の中に、食品、食器、衣類、布類、工芸品、日用品、仏具など、ジャンルもクオリティも千差万別な商品を扱う2000店舗以上がひしめく。

New Market
▼ 19, Nellie Sen Gupta Sarani, d-twenty three, New Market Area, Taltala, Kolkata
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ジャンルごとに店舗は固まっているので、的を絞って挑むべし。街中での買い物ならムスリム街がおすすめ。カレー皿などの金物や手縫いの刺繍が美しいサリー、アラビア風の絨毯、ドゥルガー神の置物など、路面店に掘り出し物や珍品が転がっている。体力に自信があれば、活気と熱気溢れるバラ・バザールへ乗り込もう。



TRANSIT本誌では、この記事で紹介したコルカタの情報のみならず、ダイナミックかつ神秘的な自然や文化、混沌とした街や社会問題など、まだ見ぬベンガルを知ることのできる企画が満載です。

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