TRANSITの最新号では「フランス」を特集!
100年ぶりの開催であるパリ五輪を目前に、 フランス南部や中部、そしてパリを旅し、伝統を尊びながら新しいことに挑戦する今の人たちに出会いました。
既存の価値観を日々アップデートしているフランスのカルチャーシーンでフィーチャーしたのが、移民を映画の主題にとりあげ、自身も移民2世であるラジ・リ監督。世界的に話題となった『レ・ミゼラブル』と最新作『バティモン5 望まれざる者』(5月24日から公開中)は舞台をパリ郊外の団地とし、実体験をもとにしていると語ります。本誌では、作家・翻訳家の小野正嗣さんに監督のこれまでの歩みや、映画に対する思いをラジ・リ監督にインタビューしていただきました。
また、長らくフランスに暮らしていた写真家の宮本武さんは、ミュージシャンのシャソルやシェフのモリ・サッコ氏をはじめ、ダンサーや美容師といった、外国にルーツをもちながら、新しい時代を切り拓いている人に会いにパリへ。ミックスルーツの才能たちの姿、新しいフランスの風を切りとっていただきました。
©TAKESHI MIYAMOTO
今回はなんと、ラジ・リ監督の名を一躍世界に轟かせた『レ・ミゼラブル』のもととなった短編映画を、一夜限りで特別上映いたします!
ヴィクトル・ユゴーの小説と同名の短編映画『レ・ミゼラブル』は、2005年に起きたパリ郊外での暴動(*)に触発され、パリ郊外での警察パトロールの一日に焦点をあてた作品(2017年発表)。
2年後にはこの短編を同タイトルで長編化し、カンヌ国際映画祭審査員賞受賞をはじめ、アカデミー賞®︎国際長編映画賞フランス代表、ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネートなど世界的に高い評価を得ました。
*フランスの警官が交通検問から走りさろうとしたアルジェリア系フランス人少年を射殺。移民系を中心に抗議デモが激化した。
©Les films du Worso
©Les films du Worso
短編版『レ・ミゼラブル』を字幕付きで鑑賞いただいた後、小野正嗣さん、宮本武さんをゲストに、ミックスルーツやカルチャーといったフランスの今についてトーク予定です。司会は編集長の林がつとめます。
場所は飯田橋。坂倉準三と藤本壮介設計の美しい東京日仏学院(アンスティチュ・フランセ)のエスパス・イマージュにて、TRANSITのバックナンバーやフランス特集記念のオリジナルグッズも販売します。
フランスの今やフランス文化を知りたい方、ぜひふるってご参加ください!
EVENT
日程|2024年6月13日(木)
時間|19:00〜20:30(18:45〜開場)
場所|
東京日仏学院(アンスティチュ・フランセ)内 エスパス・イマージュ
住所|
東京都新宿区市谷船河原町15
参加料金:
A) TRANSIT フランス特集付きイベント参加券 3,000円(税込)
*雑誌は会場にてお渡しします
B) イベント参加券 1,500円(税込)
▷上映作品
短編『レ・ミゼラブル〜Les Misérables』
監督|ラジ・リ
製作年|2017
上映時間|17分
あらすじ|銃をベルトに、トンファーを手に。セーヌ=サン=ドニの犯罪対策チームに入ったばかりのペントは、経験豊富な2人のチームメイトから教わりながら、独自の手法を身につけていく......。
▷タイムスケジュール
18:45 - 開場
19:00 - 開演のご挨拶
19:05 - 短編 『レミゼラブル』上映
19:25 - 小野正嗣さん、宮本武さん、林紗代香トークイベント
20:15 - 質問コーナー
20:30 - 終了
PROFILE
小野正嗣(おの・まさつぐ)●小説家、フランス文学研究者。『九年前の祈り』(講談社)で芥川賞受賞。最新作が小説集『あわいに開かれて』(毎日新聞出版)。訳書に『三人の逞しい女』(マリー・ンディアイ著 早川書房)など多数。2018年から6年間「日曜美術館」(NHK)のキャスターを務めた。
宮本武(みやもと・たけし)●写真家。2009年より13年間フランス・パリに暮らし、現在は長野と東京での2拠点で活動。ジェンダー、身体、自然、異文化などのなかに見つかる普遍性とその美しさを求めて作品を制作している。今回のTRANSITフランス特集ではマルセイユを旅し、パリでミックスルーツのフランス人たちのインタビュー企画などで撮影を担当した。
IG|
@taktaktaktakt