7月2日は、金閣寺放火事件が起きた日です。日本の古都を代表する由緒正しき寺に、火が放たれました。
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事件が発生したのは1950年7月2日未明。消火にかけつけた消防隊の努力も虚しく、文化財6点を含む建築のほとんどが焼け落ちました。犯人が寺の青年僧だったことも相まって、日本中を驚愕させる事件となりました。
今日では、小説家の三島由紀夫がこの事件を題材に取って小説を書いたことでもよく知られています。犯人が放火の動機として「美への嫉妬」と供述したことが三島の想像力をかき立て、青年僧が犯行に至るまでの心理を緻密に書き上げました。
©Shirou Aoyama
現在目にすることができるのは、事件から5年後に再建されたものです。しかし、海外でもっとも高く評価される日本の文豪の、しかも代表作のテーマであることから、世界中から観光客を集める人気スポットになっています。
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一人の青年を放火に駆り立てるほどの美しさとはどんなものか......と考えると少し恐ろしいですが、いま一度訪れてその歴史に想いを馳せてみては?