8月23日は、ユネスコの制定した「奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー」。
©︎François-Auguste Biard
16世紀以降、新大陸の植民地開発のために多くの奴隷が取引され、劣悪な環境での労働を強いられてきました。1791年のこの日、フランス植民地のサン=ドマング(現在のハイチ)で始まったハイチ革命は、そんな大西洋奴隷貿易廃止の重要なきっかけになったのです。
©︎Hohum
かの有名な「アメイジング・グレイス」も、奴隷貿易にルーツがあるのをご存知ですか。
"Amazing grace
how sweet the sound
That saved a wretch like me
I once was lost
but now am found
Was blind but now I see
神の恩恵 なんと優しい響きであろうか
わたしのようなろくでなしをも救ってくださる
かつて路頭に迷い、すべてを見失った私だが
今はその恵みを 見いだしている"
©︎Joseph Collyer
この曲は、かつてイギリスの奴隷商人であり、改心して牧師となったジョン・ニュートンが、奴隷貿易に関わった過去を悔いて作詞作曲したと言われています。
©︎Rept0n1x
ジョン・ニュートンも暮らしていた奴隷貿易の一大拠点、イギリス・リヴァプールには、今日この日を開館記念日とする国際奴隷制博物館があります。奴隷たちの語られざる物語、そして今日にもわたる人権問題を、豊富な展示資料から学び、考える場となっています。