設計者の遊び心を感じるユニークな山小屋は、山の気候への適応を試みたり、
地域の文化を取り入れたり、自然環境に配慮したりと、実はさまざまなアイデアがつまっている。
TRANSIT56号では、そんな一風変わった世界中の山の宿を紹介している。ここでは5つの宿をピックアップ!
開放感は世界一!?壁も屋根もない部屋
壁も屋根もない、完全オープンエアのホテルが存在するなんて、信じられるだろうか? そんな現実離れしたホテルが、スイス東部センティス山にある〈Zero Real Estate Säntis Suite〉だ。アッペンツェル地方の町、アルト・ザンクト・ヨハンから車で20分ほどの場所にあるこの部屋にはベッド以外ほとんど何もないが、専任の給仕が食事のサーブなど宿泊者のオーダーに細かく対応してくれるため、快適さはバッチリ。豊かな自然を直接肌で感じる宿泊は、一生忘れられない思い出になるはず。
スリル満点! 壁に張りついたカプセル泊
聖なる谷として知られるペルーのウルバンバにあるのは、
崖に張り付いたように建てられたガラス張りのカプセル。
〈Skylodge Adventure Suites〉では、この透明なカプセルに宿泊することができるのだ。
カプセルにはベッド4台とダイニング、トイレもあり設備は充実。
気になるのはその安全性だが、防弾ガラスや航空機と同じ素材でできているため、
鳥や石がぶつかっても大丈夫。カプセルの上に登って景色を見ることもできるので、
スリルを味わいたい人はぜひ。
中は意外と充実!不思議な形の山小屋
歯磨き粉? 望遠鏡? いやいや、これもれっきとした山小屋だ。〈Bivacco Gervasutti〉は、イタリアにあるグランド・ジョラス山の標高2835mの場所に建てられた山小屋。その独特の形状は、航空機のデザインからインスパイアされたものだという。
円筒状の施設にはリビングとダイニング、そして計11台のベッドが置かれた寝室があり、一見狭そうに見えるが意外と広々。なんとネット環境まで整っており、快適な山小屋ステイを楽しめる。
ルワンダの旧都から着想を得たロッジ
野生のマウンテンゴリラがすむボルケーノ国立公園に隣接する〈Bisate Lodge〉。
公園内にあるビスケ火山とカリシンビ火山が織りなすダイナミックな景色を眺めることができると人気のロッジだ。
独特な形状の正体は茅かや葺ぶ きと竹でできたドーム状の居室で、
かつてルワンダ王国の首都であったニャンザの王宮から着想を得ているという。
中には広々とした寝室や見晴らしのいいバルコニーもあり、ゆったりとした休暇を楽しむにはもってこいだ。
環境にも優しい スロベニアのモダンなシェルター
イタリアとの国境にあり、スキーリゾートとしても人気のカニン山。〈Alpine Shelter Skuta〉は、そんなカニン山の麓にあるボヴェツ市が地域の建築会社に依頼し造られた、モダンなデザインのキャビンだ。この形は、地面と接する面を減らし、自然への負荷を最小限に抑えるためのアイデア。最大9人を収容できる広さを叶え、かつ環境にも優しい建築なのだ。気になる内部は木材を多用した温もりを感じる空間になっており、リラックスして過ごせる。
TRANSIT56号では、上記のようなユニークでモダンなデザインが特徴的な山の宿のほか、本気の登山で登頂を目指す人のための山宿や、世界的な人気を誇るトレッキングやハイキングのトレイルにアクセスの良い宿や、また、山の絶景を楽しめるホテルを掲載している。
つづきはぜひ本誌で!
TRANSIT56号「
美しき世界の山を旅しよう!」
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