絶景もトレッキングも玄人向けも
いつか泊まりたい
世界の山宿10選！
天気や標高、緯度によって、また訪れる季節によって異なる表情を見せる山々。頂を目指すのはもちろん、その美しい姿を眺めて心を癒やしたり、自然が織りなす壮大な風景の中を歩いたりと、いろいろな向き合い方や楽しみ方がある。 世界を旅しながら、山の魅力を満喫できる宿に泊まってみませんか?
アメリカで誰もが憧れるリゾート地であり、グランドティトン国立公園とイエローストーン国立公園の玄関口にもなっているジャクソンホール。この地にあるのが、世界中で高級リゾートを展開するAMANが手がける〈Amangani〉だ。建物に一歩足を踏み入れると、木の温もりを感じる内装で、華やかながらもどこか落ち着く雰囲気。部屋からはロッキー山脈の南部を構成するティトン山脈が見渡せ、冬にはスキーや犬ぞりも体験できる。
ジョージアとロシア国境にあるコーカサス山脈の5000m級の山々のひとつ、カズベギ山。その麓のステパンツミンダの町にあるのが、この〈Rooms Hotel Kazbegi〉だ。周囲の森にとけこむように存在する幾何学的な建物の中には、デザイン性の高い家具や新進気鋭のジョージアのアーティストの作品が並ぶ。全室にプライベートバルコニーがついており、カズベギ山を眺めながら本を読んだり、お酒を楽しんだり、のんびりと過ごすことができる。
「ホテルというより、スイートルームを備えたデザイン性の高いガーデンです」。その謳い文句の通り、〈Paradero Hotels〉は遺跡や庭園のような存在感を放っている。バハカリフォルニア半島の南端にあるシエラ・デ・ラ・ラグーナ山脈を背にして立つこのホテルは、半月型のインフィニティプールや屋根のないベッドルームなど、周囲の自然とシームレスにつながっている。その雄大さを肌で感じつつ、美しいデザインの空間に酔いしれたい。
スイス中央部にある名峰ピラトゥス山の頂に立つ、1890年創業の老舗ホテル。ホテルまでは山岳鉄道もしくはロープウェイで行くことができて、子ども連れの家族にも人気だ。山頂からはアルプスの山々とルツェルン湖の織りなす牧歌的な風景が楽しめるだけでなく、宿泊者は朝のやわらかな日差しが山湖を照らす、絶景の朝焼けも堪能できる。併設のレストラン「クイーン・ヴィクトリア」では、美しい風景を目の前にコース料理をいただける。
1971年に日本人実業家の宮原巍（みやはらたかし）さんが設立した標高3880mのホテル。エベレスト街道のトレッキングの玄関口の町ルクラから2~4日のトレッキング、またはヘリコプターを使った空路でアクセスする。世界でもっともエベレストに近いホテルとして、トレッカーはもちろんのこと、エベレスト展望を望む世界各国の観光客が立ち寄る場所だ。宿泊者には、日本語ガイ ドと周辺を散策する日帰り無料ハイキングプログラムなどもある。
壮大で険しい自然が広がるカナディアンロッキーでは、電車などで登山口までアクセスすることができないエリアもある。そこで、ヘリコプターを使ってハイキングコースへと移動する"ヘリハイク"が誕生した。この〈Bugaboo Lodge〉は、ヘリハイクツアーを運営する企業CMHが最初に設けたバガブー州立公園内にある宿泊施設。ツアー参加者はプロのガイドとともにハイキングをしながら、山々や氷河、植物を独占するという贅沢な時間を味わえる。
首都レイキャビクの中心地から約1時間、世界有数の地熱地帯のヘインギットル山の麓に佇むモダンなホテル。主に再利用・ 再資源化した建築資材を使用し、暖房には地熱発電システムを採用するなど、環境に優しい造りを重視している。周辺には、丘の中腹から谷を見渡す展望台へと向かうルートなど、アイスランドの広大な荒野を楽しめるトレッキングコースが多数。大自然の中で汗を流したあとは、屋外にある温泉プールで身体を癒やしたい。
国が管理するグレイトウォークのひとつで、山岳トレッキングコースとして人気が高いケプラー・トラック。ニュージーランド南島南部のフィヨルドランド地方にあり、コケに覆われたブナの森や野鳥たち、雄大な滝、氷河に削られた谷などが見どころ。テ・アナウ湖の湖畔からスタートして、森を抜けたところにあるブロッド・ベイ・キャンプから、さらに3~4時間登ったところにある標高1085mの〈Luxmore Hut〉は、日帰りトレッキングのゴール地点にする人も多い。トラックの分岐で山頂に向かうこともできる。
キナバル山のパナラバンベースキャンプの中にある、標高3289mのシンプルな宿泊施設。山肌にワイヤーロープやはしご、吊り橋などが固定されている山岳ルート"ヴィ ア・フェラータ"に参加する登山者専用で、毎日安全講習が行われている。建物は宿泊専用だが、周囲には夕日が美しいバルコニーと食堂を完備した別の建物などがあり快適な時間を過ごせる。マレーシアで一番標高が高い郵便ポストがあり、記念に絵葉書を送る人も多い。
アトラス山脈西部、土と岩の山々に囲まれた標高1700mに位置する、モロッコの先住民・ベルベル人の伝統を取り入れたホテル。食堂では地元の農家が栽培する新鮮な野菜やハーブを使った料理を提供し、モロッコ料理を教えるクッキングコース(要事前予約)を開催するなど、食に関する楽しが多い。宿からモロッコの最高峰・トゥ ブカル山の山頂まではおよそ4~5時間。登山ルートは未舗装だが整備されていて、4000m峰のなかでは比較的登りやすい。
『TRANSIT56号』では、いつか泊まりたい世界の山の宿をほかにも多数紹介しています！
つづきはこちらから！
text=TRANSIT
●山の絶景を楽しむならここ！
美しい山々が連なる清々しい景色を見て、深呼吸。山で身も心も整うような時間を過ごしたい人に、登山の装備がなくても山の絶景を堪能できる宿を4つピックアップ。アクセスのよい宿も多いので、家族旅行にも！1.Amangani （アメリカ）
2つの国立公園に隣接した高級リゾートアメリカで誰もが憧れるリゾート地であり、グランドティトン国立公園とイエローストーン国立公園の玄関口にもなっているジャクソンホール。この地にあるのが、世界中で高級リゾートを展開するAMANが手がける〈Amangani〉だ。建物に一歩足を踏み入れると、木の温もりを感じる内装で、華やかながらもどこか落ち着く雰囲気。部屋からはロッキー山脈の南部を構成するティトン山脈が見渡せ、冬にはスキーや犬ぞりも体験できる。
イースト・グロー・ベンター・ビュートという丘の上にあり、空港から車で20分とアクセスも良好。
内装はAMANならではのモダンスタイル。 ©︎AMAN
朝食は絶景に囲まれたテラス席で。
2.Rooms Hotel Kazbegi （ジョージア）
モダンな建築＆インテリアの最新山岳ホテルジョージアとロシア国境にあるコーカサス山脈の5000m級の山々のひとつ、カズベギ山。その麓のステパンツミンダの町にあるのが、この〈Rooms Hotel Kazbegi〉だ。周囲の森にとけこむように存在する幾何学的な建物の中には、デザイン性の高い家具や新進気鋭のジョージアのアーティストの作品が並ぶ。全室にプライベートバルコニーがついており、カズベギ山を眺めながら本を読んだり、お酒を楽しんだり、のんびりと過ごすことができる。
首都トビリシからステパンツミンダまではバスで3時間ほど。
温水プールやマッサージなどのサービスが利用でき、休日のリフレッシュに。
オーク材を使ったあたたかみのある室内。
3.Paradero Hotels （メキシコ）
ダイレクトに自然を感じる宿泊体験を「ホテルというより、スイートルームを備えたデザイン性の高いガーデンです」。その謳い文句の通り、〈Paradero Hotels〉は遺跡や庭園のような存在感を放っている。バハカリフォルニア半島の南端にあるシエラ・デ・ラ・ラグーナ山脈を背にして立つこのホテルは、半月型のインフィニティプールや屋根のないベッドルームなど、周囲の自然とシームレスにつながっている。その雄大さを肌で感じつつ、美しいデザインの空間に酔いしれたい。
風景や気候を肌で感じられる、開放感あふれる造り。
DATA
4.Pilatus Kulm Hotels （スイス）
山岳鉄道で山頂のホテルまでも楽々!スイス中央部にある名峰ピラトゥス山の頂に立つ、1890年創業の老舗ホテル。ホテルまでは山岳鉄道もしくはロープウェイで行くことができて、子ども連れの家族にも人気だ。山頂からはアルプスの山々とルツェルン湖の織りなす牧歌的な風景が楽しめるだけでなく、宿泊者は朝のやわらかな日差しが山湖を照らす、絶景の朝焼けも堪能できる。併設のレストラン「クイーン・ヴィクトリア」では、美しい風景を目の前にコース料理をいただける。
イギリスのヴィクトリア女王も訪れたことがある。
●憧れのトレイルを歩くならここ！
登頂にこだわらず、山を歩いて雄大な自然を全身で味わいたい。そんなトレッカーたちが憧れる、世界の人気トレイルと宿を4つ紹介する。各地で難易度に差があるので、事前リサーチも慎重に。5.Hotel Everest View （ネパール）
最高峰の美しさを間近で鑑賞1971年に日本人実業家の宮原巍（みやはらたかし）さんが設立した標高3880mのホテル。エベレスト街道のトレッキングの玄関口の町ルクラから2~4日のトレッキング、またはヘリコプターを使った空路でアクセスする。世界でもっともエベレストに近いホテルとして、トレッカーはもちろんのこと、エベレスト展望を望む世界各国の観光客が立ち寄る場所だ。宿泊者には、日本語ガイ ドと周辺を散策する日帰り無料ハイキングプログラムなどもある。
朝日、夕日を浴びる姿はもちろん、一日中美しいヒマラヤを眺められる。
空気が澄んでいるからこその満天の星。
木の温もりが感じられる客室。
食堂からの景色も抜群。
6. Bugaboo Lodge （カナダ）
ダイナミックな"ヘリハイク"を体験壮大で険しい自然が広がるカナディアンロッキーでは、電車などで登山口までアクセスすることができないエリアもある。そこで、ヘリコプターを使ってハイキングコースへと移動する"ヘリハイク"が誕生した。この〈Bugaboo Lodge〉は、ヘリハイクツアーを運営する企業CMHが最初に設けたバガブー州立公園内にある宿泊施設。ツアー参加者はプロのガイドとともにハイキングをしながら、山々や氷河、植物を独占するという贅沢な時間を味わえる。
ブリティッシュコロンビア州南部にあるロッジ。
ヘリでしか行けない場所を歩き、大自然を満喫。
ツアーは滞在費やガイド、飲食費などもオールインクルーシブ。
山を間近に感じながらくつろげるベッドルーム。
7.ION Adventure Hotel （アイスランド）
異世界感を楽しむ地熱地帯ウォーク首都レイキャビクの中心地から約1時間、世界有数の地熱地帯のヘインギットル山の麓に佇むモダンなホテル。主に再利用・ 再資源化した建築資材を使用し、暖房には地熱発電システムを採用するなど、環境に優しい造りを重視している。周辺には、丘の中腹から谷を見渡す展望台へと向かうルートなど、アイスランドの広大な荒野を楽しめるトレッキングコースが多数。大自然の中で汗を流したあとは、屋外にある温泉プールで身体を癒やしたい。
世界遺産のシンクヴェトリル国立公園が近く、ヘリコプターでの遊覧ツアーも実施している。
冬は、ガラス張りのロビーからオーロラ観測ができる。
開放感抜群の屋外温水プール。
8.Luxmore Hut （ニュージーランド）
豊かな動植物に出合うレジャー・トレッキングへ国が管理するグレイトウォークのひとつで、山岳トレッキングコースとして人気が高いケプラー・トラック。ニュージーランド南島南部のフィヨルドランド地方にあり、コケに覆われたブナの森や野鳥たち、雄大な滝、氷河に削られた谷などが見どころ。テ・アナウ湖の湖畔からスタートして、森を抜けたところにあるブロッド・ベイ・キャンプから、さらに3~4時間登ったところにある標高1085mの〈Luxmore Hut〉は、日帰りトレッキングのゴール地点にする人も多い。トラックの分岐で山頂に向かうこともできる。
ロッジの下に雲海が出ることも。周りの山がまるで島のように見える。
●玄人登山者にはここ！
登頂を夢見る登山者たちが、迫るアタックに向けて英気を養うための山小屋が各地に設けられている。登山スキルと自信が備わったら、いつかは世界の山の頂へ！9.Pendant Hut （マレーシア）
"ヴィア・フェラータ"の参加者が集う宿キナバル山のパナラバンベースキャンプの中にある、標高3289mのシンプルな宿泊施設。山肌にワイヤーロープやはしご、吊り橋などが固定されている山岳ルート"ヴィ ア・フェラータ"に参加する登山者専用で、毎日安全講習が行われている。建物は宿泊専用だが、周囲には夕日が美しいバルコニーと食堂を完備した別の建物などがあり快適な時間を過ごせる。マレーシアで一番標高が高い郵便ポストがあり、記念に絵葉書を送る人も多い。
ヴィア・フェラータはイタリア語で「鉄の道」という意味。キナバル山のヴィア・フェラータはアジア初。 ©︎MountKinabalu.com
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10.Hotel Le Village du Toubkal （モロッコ）
モロッコの魅力が詰まった土山の宿アトラス山脈西部、土と岩の山々に囲まれた標高1700mに位置する、モロッコの先住民・ベルベル人の伝統を取り入れたホテル。食堂では地元の農家が栽培する新鮮な野菜やハーブを使った料理を提供し、モロッコ料理を教えるクッキングコース(要事前予約)を開催するなど、食に関する楽しが多い。宿からモロッコの最高峰・トゥ ブカル山の山頂まではおよそ4~5時間。登山ルートは未舗装だが整備されていて、4000m峰のなかでは比較的登りやすい。
ホテルでは、登山の荷役ロバのアレンジも相談可能。施設内には本格的なモロッコのハマム（トルコ風呂のような蒸し風呂）もある。
『TRANSIT56号』では、いつか泊まりたい世界の山の宿をほかにも多数紹介しています！
つづきはこちらから！
