泥の火山やシルクロードの要衝へ
火の国アゼルバイジャンの
訪れたいスポット5選

南コーカサスで唯一のイスラーム国家。カスピ海に面した近代都市バクーと、伝統的な景色や文化が残る郊外の村など、旅の楽しみは幅広い。ここではそんなアゼルバイジャンでトライしてほしいことを5つピックアップしました。

text&photography(people, animals)=YUKIKO TADAMA



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INFORMATION
●通貨
マナト 1マナト=89.25円(2023年11月)

●治安
スリや置き引き、夜間の女性のひとり歩きなどには注意が必要だが、治安は良好。アルメニアとの国境には近づかないように。

●プラグとWi-Fi
プラグはC、Fタイプ(丸型)で日本と異なる。都市部はWi-Fi完備のカフェも多いが、地方は少ない。SIMカードの購入がおすすめ。

●交通
地下鉄はバクーのみ。都市間は鉄道、バス、マルシュルートカ(バン)で。タクシーアプリは「Bolt」が主流。駅や地下鉄構内、政府系建物の撮影は禁止されていることもあるので注意が必要。

●基本のあいさつ
こんにちは
Salam サラーム

ありがとう
Sağ olun サオルン

はい/いいえ
B li/Xeyr バリ/ヘイル


1.飛び地ナヒチェヴァンへ


バクーから空路で約1時間半。ナヒチェヴァンに到着する直前から存在感をあらわすスネークマウンテンには、ノアの方舟が衝突したので、頂上がくぼんでいるという伝説がある。また、アリンジャ要塞は2000年前に築かれたともいわれており、1500段の階段を登れば「アゼルバイジャンのマチュピチュ」と呼ばれる眺めがひろがっている。

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©Sefer azer


2.古都シェキでキャラバン・サライに宿泊


シルクロードの要衝として多くのキャラバンが通った古都シェキ。世界遺産にも認定された歴史地区にはステンドグラスが美しいシェキ・ハーン宮殿など見どころも多い。かつてキャラバンが宿泊した宿、キャラバン・サライは現在もホテルとして営業している。ホテルのレセプションや中庭は見学でき、お茶を楽しめるティーハウスもある。

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©Ludvig14

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©Damian Pankowiec


3.キナルグ村で絶景を堪能


北部、クバからオフロード車で山道を登り、1時間ほどの山合いにある小さな村、キナルグ。村には電気も通っており携帯電話の電波もあるので、あまり秘境感はないが、村から眺めるコーカサス山脈の景色は素晴らしい。バクーからの日帰りツアーや村でのホームステイをアレンジできる旅行会社もあるのでチェックしてみよう。

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©Gulustan


4.ノブルーズ祭りで新年を祝う


ノブルーズとはゾロアスター教由来の新年祭り。アゼルバイジャンでは3月20日、21日が祝日で、そのあと1週間ほど休暇となる。家庭やオフィスに春の息吹を表す麦の新芽を飾ったり、焚き火の上を飛び越える厄除けをしたりする風習がある。全国の街の広場などで屋台が出たり、大道芸のパフォーマンスが行われたりと、大変な人出となる。

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©AlixSaz


5.泥火山で泥水を汲む


世界遺産となっているコブスタン国立保護区から10kmほど南にある泥火山は、地下から噴出する天然ガスにより泥が泡立ち、マグマがたぎっているように見える。しかし、まったく熱くないので、その泥をペットボトルなどに汲んで持ち帰ることができる。天然ミネラルが含まれているため、美容や健康のために泥パックしてみては。

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©YUKIKO TADAMA





TRANSIT62号ではここで紹介したアゼルバイジャンでしたいことだけでなく、荒涼たる野原に立つミステリアスな修道院、青々とした広い湖など、ダイナミックな光景が広がる未知の世界アルメニアでしたいことや首都トビリシから知られざる小さな町を案内したジョージアガイドも!ぜひ本誌をチェックしてみてください。

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