中東で誕生し、時代とともに各地へ伝搬、世界の食文化を席巻したパン。自然が育み、歴史と文化により変遷を遂げ、いまやほとんどの国で食されている。世界にはいったいどれだけ多様なパンがあるのか、地域別にご紹介。
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ヨーロッパの郷土パン
ドイツ、フランス、イタリアといったパン文化のスーパースターが集うヨーロッパは、パン好きにとってまさに聖地だ。北欧の黒パンから南欧のブリオッシュやオリーブオイルパンまで、バラエティ豊かな味覚は飽きることがない。大航海時代以降、世界へ進出した経緯から、パン文化の主要な輸出地である。ヨーロッパの影響を受けていないパンは、いまや世界でほとんど見られないといってもいいほど。
1. ルグブロイス(Rúgbrauð)/アイスランド 🇮🇸
魚料理に添えられ、バターをつけて食べるライ麦パン。間欠泉の側に埋め、地熱を利用して蒸し焼きにすることも。
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2. コテージローフ(Cottage Loaf)/イングランド 🏴
2つの丸いパンを重ねたような形が特徴。皮はカリカリ、中身はふんわりで、バターやジャムをつけて食べるのが一般的。
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3. オントバイトクック(Ontbijtkoek)/オランダ 🇳🇱
「朝食のケーキ」という名のライ麦パン。特徴的な風味の秘密は、シナモン、ナツメグ、ジンジャーなどのスパイス。
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4. パ・デ・パジェス(Pa de Pagès)/スペイン 🇪🇸
主にスペインのカタルーニャ地方で食べられているパン。皮が分厚いため、中の生地がきめ細かいまま長持ちする。
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5. ベーグル(Bagel)/ポーランド 🇵🇱
ユダヤの文化のなかで生まれた、歴史あるパン。生地を焼く前に一度茹でることで、歯応えのあるずっしりとした食感に。
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6. コブリッジ(Covrigi)/ルーマニア 🇷🇴
ケシの実やゴマ、あるいは塩をまぶした塩パン。プレッツェルに似たこのパンは、ブザウ市のものがとくに有名。
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7. フティーラ(Ftira)/マルタ 🇲🇹
外側はカリカリで、内側はもっちりとした食感が特徴。サンドウィッチやピザなどさまざまな食べ方で愛されている。
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8. ピタ(Pita)/ギリシア 🇬🇷
ギリシアのピタはポケットがない平たい形。焼いた肉や野菜などをのせて食べるサンドウィッチが人気。
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9. キフリ(Kifli)/ハンガリー 🇭🇺
東ヨーロッパで広く食べられているが、ハンガリー語が「三日月」を意味しクロワッサンの原型と考えられている。
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10. パスカ(Paska)/ウクライナ 🇺🇦
牛乳とサワークリームを使った甘いパン。キリスト教文化に由来し、イースターが近づくと街のスーパーでも焼かれる。
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