三方を海に囲まれた温暖な南イタリアは、オリーブやトマトがよく育ち、魚介類も新鮮。そのため南部の食文化は、素材のよさを活かしたシンプルな力強さが魅力なのだ。村に根づく郷土料理から最新レストランまで、珠玉のグルメを堪能しよう。
coordination & text= ERI SAWAI
1.Cetara / チェターラ
▶︎アクセス:近隣の大都市ナポリからチェターラまでは、電車でカーヴァ・デ・ティッレーニに行き、バスに乗り換える。合計1時間30分ほど。車なら約1時間。
漁師町の新鮮な魚&発酵食。
中心部を出るとすぐにビーチが。
歴史ある魚醬工房〈Nettuno〉にて。
カタクチイワシ漁とマグロ漁で知られる、アマルフィ海岸の歴史ある漁師町。新鮮なカタクチイワシを使って作られたコラトゥーラ(魚醬)の生産地としても世界的に有名だ。パステルカラーの街並みや美しいビーチを擁しながらも、観光地化が進むアマルフィ海岸のなかではこぢんまりとした町で穴場。
2.Agropoli / アグローポリ
▶︎アクセス:チェターラからは車で約1時間15分。もしくはコンコルディアなどを経由すれば、電車やバスを乗り継いで1時間半ほどで行くこともできる。
中世の趣感じる海辺の町へ。
眼下にはコバルトブルーのサルレノ湾を見わたせる。
パエストゥム遺跡からも近い、チレント半島の中ほどにあるアグローポリ。郷土料理の宝庫といわれる半島各地を巡るのにも便利な場所に位置している。丘の上には中世の城址があり、城址へ伸びる美しい階段、城壁内の街歩きは必須。地中海に沈む夕日を見送りながらチレントワインで乾杯しよう。
3.Altamura / アルタムーラ
▶︎アクセス:アグローポリからは車で約3時間。プーリアの州都バーリからは私鉄で1時間半、もしくは車で45分ほど。
パンで名を馳せた美食の村。
©︎Miti74 中世のかわいらしい町並みも見所。
©︎Miti74 ふかふかのパンは絶品!一度食べたら忘れられない。
4.Matera / マテーラ
▶︎アクセス:アルタムーラからは車で約20分、もしくはバスを利用して35分ほどで行くことができる。バーリからは電車で2時間ほど。
不思議な洞窟住居&郷土料理!
©︎Kite_rin 町はおとぎ話のような世界観。
世界遺産に登録されている洞窟住居「Sassi(サッシ)」の街。石灰岩をくりぬいて造られた洞窟住居を改装したホテルやレストランが立ち並び、洞窟教会、絶景の展望台など見どころ沢山。絶品のパンを料理にも多用した、独特のマテーラ料理も魅力的。歴史地区は夜景がとにかく美しいので、ぜひ一泊してほしい。
5.Gallipoli / ガリーポリ
▶︎アクセス:マテーラからは車で3時間、もしくは長距離バスで3時間半ほど。バーリからは直通のバスで2時間半ほど。
美しい海でのんびりバカンスを。
©︎Alexandre.ROSA 要塞などをもつ歴史ある旧市街と、青い海のコントラストが魅力。
イオニア海の真珠と呼ばれる美しい港町。海に突き出し、歴史ある建物が残る旧市街地は20分もあれば周遊できる大きさ。旧市街のメインストリートには可愛いお土産物屋さんや新鮮な魚介類を提供するレストランが立ち並び、漁港近くでは魚を売る漁師たちの声が響く。ビーチリゾートとしても有名で、世界中から観光客が訪れる。
本誌ではイタリア南部だけでなく、北部から南部、そして島部の村まで、それぞれの魅力をお届けしています!ぜひお手にとってみてください!