今日は日本史上もっとも有名なあの出来事、本能寺の変が起こった日です。
燃える本能寺で戦う信長(月岡芳年・作『織田右大臣平信長』)
学生時代に暗記した1582年という年号を、未だ覚えている人も多いかもしれません。全国統一を目指していた織田信長が、家臣である明智光秀に裏切られ、切腹自殺を図ったというセンセーショナルな事件。
本能寺焼討之図(楊斎延一・作)
今でも謎が残るのは、とうとう信長の屍が見つからなかった点です。味方の手によって秘密裏に葬られたのか、はたまた生き延びてどこかに隠れていたのか......。未解明のその余白が、歴史の魅力なのかもしれません。
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この事件当時の本能寺は、現在の所在地である京都・寺町通御池ではなく、油小路通蛸薬師にありました。この付近でたびたび見られるのは、「本能寺」がちょっと変わった漢字に書き換えられている光景。
本能寺は何度も大火に遭ったことから、「ヒ(火)」が入った「能」の字が避けられ、代わりに「䏻」が用いられています。
日本の歴史が大きく変わった現場も、今は石碑を残すのみ。京都にはそんな場所がごまんとあるので、石碑を頼りに数々の歴史の舞台を歩いてみてはいかがでしょう。
©︎Saigen Jiro