今日は北半球において、1年のうちもっとも昼間が長い夏至。世界各地ではさまざまな祭りや儀式が行われます。
なかでも、暗く長い冬がつづく北欧やヨーロッパの国々にとって、夏至は夏の到来を告げるおめでたい日。多くの国では夏至が国民の休日となり、人びとは夏の始まりを祝うのです。
©︎Midsommarkransart
イギリスでは、イングランド南部のウィルトシャー州ソールズベリ平原にある巨石遺跡「ストーンヘンジ」での祭典が有名です。
新石器時代に建てられたとされる謎多き巨石群は、古代ケルト人が信仰していたドルイド教の聖地。
2010年にはドルイド教がイギリス政府に宗教として公式に認定されました。夏至の日はドルイド教の僧がストーンヘンジで儀式を執り行います。
©︎Stonehenge Stone Circle
儀式は夏至の日の未明から日の出にかけて行われ、数万人がストーンヘンジに集まり夜明けを待ちます。やがて中心にある祭壇石と、ヒール・ストーンと呼ばれる高さ6mの玄武岩を結ぶ直線状に太陽が顔を出す瞬間は幻想的です。
©︎Stonehenge Stone Circle
また、夏至の日の出といえば、伊勢の二見浦にある夫婦岩の間から昇る御来光もよく知られていますね。
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古代の人びとは夏至の日の太陽の位置を把握し、聖地を定めたと思わずにはいられません。
ストーンヘンジはふだん近づくことはできませんが、夏至や冬至の日のみ特別に開放されます。
夏の訪れを、神秘的な体験とともに迎えてみてはいかがでしょう。