写真家・根本絵梨子さんによる写真展「長い道の小さなものたち / Tiny pieces on Te Araroa」が5月27日(月)~9月20日(金)までTERRACE SQUAREにて開催されます。
「Terrace Square Photo Exhibition Vol.31」として開催される本展は、テアラロアというニュージーランドを縦断するロングトレイルを3台のフィルムカメラを担ぎ約2ヶ月間、1300kmの旅を記録した展示になります。
今回の旅について根本さんからこんな言葉が綴られています。
それだけ長い距離を歩くとなると、毎日コロコロと景色が変わった。ひたすらに延びる道を気持ちよく歩く日もあれば、膝上まで沈む泥の道を一日中歩く日もある。30もの川を渡る日、巨大な木々の森や一面の花畑、アルプスのような山々をいくつも越える日。圧倒的な自然はたやすく私にシャッターを切らせる。
ただ毎日体力の限界まで歩き続け、この先が長いと知っている私は、とにかく前に前に進みたいという気持ちがあることにも気付いていた。
もしこの道が長い道だと知らなかったら、私はどうやって歩くだろうか?
そう自分に問いかけながら歩くと目の前の景色は当たり前ではなくなり、一歩一歩が特別になる。
フィルムを現像すると壮大な景色がそこにはあった。
でもその中に、写真を撮らなかったらきっと数年、いや数ヶ月で忘れてしまうような、小さなものが紛れ込んでいた。
長い長いトレイルの上で、ほんのちょっとだけ、もしくは一瞬大きく私の心を揺らしたものたち。
わたしはこの先が長いと知っているから、前に前に歩きたかった。
もしこの道が長い道だと知らなかったら、私はどうやって歩くだろうか?
ただ通り過ぎず、一歩を、景色を噛み締めながら歩きたかった。
一歩一歩が特別になったと言う根本さんの言葉通り、被写体との間には力強く儚い特別な空気が漂っており、どの写真も一つ一つ摘み取るようにシャッターを切った根本さんの優しが写った美しい作品ばかりです。ぜひ会場でご覧になってみてはいかがでしょうか。
PROFILE
根本絵梨子(ねもと・えりこ)●写真家。富山県で建築を学び、在学中に渡豪。就職とともに上京し写真の道へ進む。スタジオ勤務、アシスタントを経て2016年よりフリーランスのフォトグラファーとして広告や雑誌などの分野で活動。ライフワークとして山を頻繁に歩き、自然の写真を撮り続けている。
Instagram :
@neeemooo
INFORMATION
根本絵梨子 写真展
「長い道の小さなものたち / Tiny pieces on Te Araroa」
日時|2024年5月27日(月)〜9月20日(金)
営業時間|8:00〜20:00
定休日|土曜・日曜・祝日
入場料|無料
会場|
TERRACE SQUARE
住所|
東京都千代田区神田錦町3-22 テラススクエア1階 エントランスロビー
主催|テラススクエア
協賛|住友商事
企画|加藤孝司 三浦哲生