冷泉大国ジョージアの
水のある暮らしとは
by ナベグラヴィ

日本が温泉大国だとすると火山の少ないジョージアは冷泉(ミネラルウォーター)大国。2000以上といわれる源泉を有するこの国の人びとにとって、地中から湧き出る水はどのような役割を果たしているのだろう。天然炭酸水〈ナベグラヴィ〉に親しむ人びとと、まろやかでおいしい水が生まれるナベグラヴィ村を訪ね、その関係性を深掘りしました。

photography=YOKO TAKAHASHI, Nabeghlavi
text=YUSUKE HOKAZONO



●ジョージア人とNabeghlavi


ジョージアで知名度、人気度ともに1、2を争う〈ナベグラヴィ〉。いつ、どんなときに人びとは喉を潤しているのか、生活をのぞいてみよう。

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#ワイナリー Baia's Wine×目覚めよく起きた朝


バイアとグワンツァ姉妹はジョージアの伝統クヴェヴリ製法によるナチュールワインの生産者。そのワインは各国のワインインポーターに注目されていて日本へも輸入されている。彼女たちの一日はまず〈ナベグラヴィ〉ではじまる。イメレティ州バグダディ村にあるワイナリーでは秋に仕込んだワイン醸造の真っ只中。そのほかにもヴィンヤードの手入れ、ワイナリーを訪ねてくるインポーターや旅行者のブッキング、国外のイベントへの出張と多くのタスクを分担する。〈ナベグラヴィ〉を飲みながら過ごす時間は姉妹にとって大切な朝のルーティーン。硬水ながらすっきり飲みやすいのがその大きな魅力だ。

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#ツアーガイドのカルトロス×運転時や二日酔いにも


今回TRANSIT編集部が取材の際にお世話になったカルトロスは、世界各地から訪れるメディアにジョージア各地の食文化やワイン文化を案内するガストロノームガイド。愛車のSUVを駆ってアジャラからナベグラヴィ村へも連れて行ってもらった。長距離運転中はいつも〈ナベグラヴィ〉を欠かさない。そのクリアでほどよい炭酸の刺激が集中力の維持にいいのだとか。仕事柄何日も家を空けることもあるが愛妻家で妻との連絡はとても密。オフの日は子どもたちとサッカーの試合観戦やハイキングへ行く。最近は二日酔いするほど飲むことは少なくなったけど〈ナベグラヴィ〉は二日酔いの特効薬でもあると教えてくれた。

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#ナティアとイバ×仕事のブレイクタイムに


トビリシのカフェで隣り合わせた2人はコーヒーと一緒に〈ナベグラヴィ〉を頼んでいた。話しかけると2人とも西ジョージアの出身だそうで、ミネラルウォーターなら出身地に近い〈ナベグラヴィ〉が一番好きとのこと。炭酸ガスが溶け込んだ状態で湧き出すジョージアのミネラルウォーターは胃腸の働きを助け、便秘にもいいと力説。とりわけ〈ナベグラヴィ〉はマグネシウムを豊富に含むので肌の保湿やダイエットにも効果的。いつか日本を旅したいというイバ、日本にもナベグラヴィが輸入されていると知って驚いた様子。日本へ行ったら富士山の上で〈ナベグラヴィ〉を飲んでるところをSNSに上げる目標ができたとうれしそうだった。

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#レストラン ShaviLomi×食事前、あるいは食事中に


店名の「シャビロミ」はジョージア語で黒いライオンという意味でジョージアの画家ニコ・ピロスマニの同名作品にちなむ。2011年にオープンした同店はトビリシのフュージョンレストランの先駆者的な存在。塩分や脂肪分を抑えたヘルシーなアレンジと、木漏れ日の差す中庭のオープンエア席が旅行者の人気を得たのみならず、ジョージア人の外食の楽しみ方を大きく変えてきた。スタッフのギオルギは〈Shavi Lomi〉ではスティルウォーターのほかにスパークリングウォーターとして〈ナベグラヴィ〉を提供していると説明する。特徴である重炭酸塩の発泡は食欲を刺激し、また消化活動を活発にしてくれるので食事中お酒を楽しむときでもあわせて頼むとよいそうだ。

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#とあるジョージアの家庭×家族や友人とのスプラで


ジョージアはスプラ(祝宴)文化の国。その深淵に迫りたければ自宅にゲストを招いて催されるホームスプラを体験したい。スプラにはタマダと呼ばれる乾杯の音頭とり役がいて、会話の絶妙なタイミングに当意即妙な乾杯を挟んで座を盛り上げる。幾度も繰り返される乾杯は毎回さまざまなものやことに捧げられるが、祝宴の主旨、ゲストの顔ぶれに合わせて自在に乾杯をコントロールできるかどうかがタマダの腕の見せ所。陽気な乾杯、また時には荘厳で感動的な乾杯はいつしかスプラを言い知れぬグルーヴに包み込む。名タマダのいるスプラでは気づかぬうちに杯を重ねてしまうもの。酔いつぶれてしまわないよう合間合間に〈ナベグラヴィ〉を飲んでスプラを最後まで楽しもう。

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INFORMATION
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コーカサス山脈の麓ジョージアの天然炭酸水〈ナベグラヴィ〉。その特徴は極めて高いミネラル含有量にあります。日本で輸入販売されている海外のスパークリング・ウォーターと比較すると3〜5倍、国内産の天然水と比較すると、なんと約100〜150倍以上のミネラルを含んでいます。さらに、疲労回復や、酸化した細胞を元に戻す作用があるとされる天然の重炭酸イオンも多く含まれ、飲むマイナスイオンのような効果も期待できます。

HP:www.nabeghlavi.jp/
FB:Nabeghlavi Japan
IG:@nabeghlavi.japan
X:@nabeghlavi_jp

お問い合わせ:株式会社T&Cジョージア(輸入元・販売)



TRANSIT62号ではここで紹介したナベグラヴィだけでなく、ジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンの美食、そして8000年以上前から造られていたという世界最古のコーカサス・ワインについても紹介しています。ぜひ本誌もチェックしてみてください。

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