3月13日(水)に発売となるTRANSIT最新号
インドネシア・マレーシア・シンガポール特集。世界経済のなかで存在感を見せ始める一方で旅先としても注目を集める3国は、その歴史や地理的要因からさまざまな人びとが行き交い、あらゆる文化の交差点となってきました。そして混沌の歴史をへて独立し、政治、経済、カルチャーなどあらゆる面で成長しつづけ、いまもその勢いと熱気に満ちています。パワフルに変化していく東南アジアの現在地、その熱狂の渦に飛び込みました。
今回は発売に先駆け、その中身を少しだけご紹介します!
まずはじめは、3国の基本情報をおさらい。マラッカ海峡を挟んで広がる3つの国は、太古の時代ひとつの陸つづきだったこともあるのだとか。時代をへるごとに大陸や西欧列強の影響を受けながら、何を守り、どのように発展してきたのでしょうか。
©︎ISAO NISHIYAMA
3国の若者たちは今のこの社会をどう捉え、どんな未来を描いているのでしょう。ジャカルタ、クアラルンプール、シンガポールの3都市を訪れた、写真家の西山勲さんとフリーライターの岡崎拓実さんが、シンプルで、カッコよく、疲れを感じさせない若者たちと出会った旅の記録です。
いま注目してほしいのが、アート&カルチャーシーン!出身民族・地域のアイデンティティを大切にするアーティストたちが活躍したり、ユニークな映画や本が誕生したり、各地で開催されるアートブックフェアが盛り上がりを見せていたりと、3国は東南アジアにおけるカルチャーの重要地としての地位を確立しつつあります。若者たちの熱気溢れる創作活動に注目です。
©︎RYO HANABUSA
コモドドラゴンにオランウータン、テングザル......。まばゆく光る澄んだ海や、草木が鬱蒼と生い茂るジャングルなど、多彩な自然をもつ島々で、生きものたちはどんな暮らしを営んでいるのでしょうか。 まだ見ぬ景色と生きものたちの姿を求めて、写真家の花房遼さんとともにインドネシアの深奥へと向かいました。
©︎HIROCHIKA MACHIDA
"生き物の楽園" ともいわれる3国の熱帯雨林に生息する、ユニークな動物たちをご紹介。コモドオオトカゲにスマトラトラ、オランウータンなどの花形選手から、ジャワマメジカやマレーバクなどの隠れ人気動物まで。個性豊かな動物たちに会いにきてくださいね。
©︎KATSUMI OMORI
スカルノ元大統領夫人という立場から、激動の時代のインドネシアを間近に見てきたデヴィ夫人。大戦の経験、スカルノ大統領との出会い、ジャカルタでの華やかな暮らしから、クーデターによる混沌へ。波乱に満ちた人生を振り返りながら、インドネシアの過去、現在、未来への思いを聞きました。
©︎KEI FUJIWARA
写真家の藤原慶さんとカレー活動家のタケナカリーさんが訪れたのは、インドネシアで4番目に大きい島、スラウェシ島。スラウェシの山岳地帯で暮らすトラジャの人びとは、遺体と数年間をともにしたあと、盛大な葬式によって死者をあの世へ送り出すといいます。日々の生活の中に「死」を取り込む人びとの生活とは。
ナシ・ゴレン、ルンダン、チキンライス!3国の食文化を俯瞰してみると、共通する部分もありつつ、それぞれのユニークさを持ち合わせていることがわかります。各国の料理を整理しながらそのグラデーションを見てみましょう。知れば知るほどお腹が減ってくる?! 似て非なる魅惑の料理の世界へようこそ。
©︎MAIKA ELAN
ヒンドゥー教の奇祭・タイプーサムをご存じでしょうか。彼らは感謝と懺悔のために体に穴をあけ、行進しながら音楽に身を任せて踊るといいます。灼熱の太陽の下、断食後の飢えた状態にありながら深い瞑想のなかにいる人びと。ベトナム人写真家マイカ・エランが、彼らの深く崇高な信仰に迫りました。
多民族国家である3国には、島やエリアごとに大きく異なる伝統をもつ先住民から、大陸から移動してきた人びとまで多彩な民族文化が息づきます。華やかな衣装、暮らしや自然を表した工芸、精神世界を映し出す芸能まで、この地に受け継がれてきた伝統文化に触れてみましょう。
©︎U-Zhaan
バリ島で休暇をとることを決めた、タブラ奏者のU-zhaanさん。実はインドネシアへの旅は初めてということで、吉本ばななさんや能町みね子さんなど、バリ島に縁のある友人たちに聞いたおすすめの過ごし方を実行していくことに!バラエティ豊かなレコメンドのおかげで、充実の旅となったU-zhaanさんのバリ滞在記。
©︎SAKI MORINAGA
若い労働力や豊かな資源を武器に高い経済成長を誇り、ASEANの一員として世界でも存在感を発揮しているインドネシア、マレーシア、シンガポール。3国の社会の現在地、そして未来とは?政治、経済、教育、環境問題などさまざまな側面から、これからの3国と東南アジア社会について考えます。
©︎MASAYUKI NAKAYA
パステルカラーに万華鏡のような紋様。マレー半島に移民した人たちが現地の女性と結婚し、その子孫たちの徹底した美意識によってうまれたプラナカン文化を追いかけて旅をしました。プラナカンというアイデンティティを大切にし、自分たちのあり方を探しながら力強く、しなやかに生きる人びとの記録です。
3国それぞれの首都ジャカルタ、クアラルンプール、シンガポールと、人気のバリ島の厳選スポットを紹介する街ガイド。定番の観光地から知る人ぞ知るグルメ、ランドマークや土産店まで、内容たっぷりです。また、数多あるなかでもとくに注目の島と、そこで楽しめるアクティビティを紹介するアドベンチャーガイドも!旅行計画を立てる際にもぴったりです。
このほかにも、3国の歴史やお祭りカレンダー、マレーシア・インドネシアの隣国ブルネイ・ダルサラームのひみつまで、エネルギッシュな東南アジアの魅力をたっぷり詰め込んだ1冊です。
3月13日(水)の発売を、楽しみに待っていてくださいね!