今日はスウェーデンの夏至祭「ミッドソルマン」の初日。映画『ミッド・サマー』の題材にもなったことでその存在を知った人も多いのではないでしょうか。
©︎erik forsberg
農業国であるスウェーデンは、もともと農閑期に夏至を祝う風習があり、キリスト教の伝来後は聖ヨハネの祝日を取り入れることで広く布教にもつながったといわれています。
スウェーデン人にとって夏至祭はクリスマスの次に重要な日とされ、多くの人が家族や友人と過ごすために田舎へ向かいます。 祭りの準備では野の花で頭に載せる冠と、白樺の木を季節の花や植物で飾った豊穣のシンボル「メイポール」をつくります。
©︎Markus Bernet
メイポールを広場の真ん中に立てたら宴の時間。シュナップスと呼ばれるお酒を片手にご馳走を囲み、伝統衣装を纏った人びとがフォークソングを踊るのです。
カエルの鳴き声をまねしながら飛び跳ねるスモーグロドーナ(カエルのダンス)が定番なんだとか。 映画の印象とは異なり、なんとも牧歌的な雰囲気です。
©︎Jess Pac
ミッドソルマンはスウェーデン各地で開催されますが、ダーラナ地方のレクサンドやオルサがとくに有名で、観光客も参加しやすいのでおすすめです。
©︎Donald Judge
夏至の頃のスウェーデン北部は白夜で、南部でも数時間薄暗くなる程度。沈まない太陽のもと、人びととともに短い夏を謳歌してはいかがでしょう。